ネコ情報
ネコを各種ブログ(Blog)から一括検索します。
トップ > %E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E3%83%B3+%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%AB > %E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E3%83%B3+%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%AB - 人気ブログ(Blog)検索結果詳細 (2009年1月8日 7時)
[西洋史]ハプスブルク帝国の情報メディア革命―近代郵便制度の誕生
『ハプスブルク帝国の情報メディア革命―近代郵便制度の誕生』を楽しむ。『傭兵の二千年史』の菊池良生の2008年の新刊だ。
どこから掘り出してきたのかわからない謎の資料で、郵便と交通という立場で古代ローマ時代から近代まで、郵便と道路の系譜学を延々と語る。とりわけ、菊池の専門であるドイツ三十年戦争期は圧巻。
垣間見える未訳の資料が秀逸で、そのアウトラインを聞くだけでも読む価値はある。
いや、面白すぎでしょこれ。
かつて、ローマの道路について少し調べたことがあるが、あまりのテーマの遠大さにしり込みしたことをよく憶えている。道路ひとつとっても、めちゃくちゃ奥が深いのだ。
それゆえに、菊池の切り口はガイドラインとして非常に役に立つ。今までありそうでなかった観点だ。
宣伝というわけではないけれども、この本を読みながら、『ウォーハンマー・コンパニオン』の第3章、交易路と交易のルールの部分をつい思い返してしまった。『コンパニオン』の交易ルールは、ボードゲーム的に使ってしまう場合が多いと思うが、工夫次第でいくらでも味付けはできるのだろう。
『ウォーハンマーRPG』の「伝書」、それに「街道巡視員」は本当に辛い仕事だと思いました(笑)
作者:Thorn
更新日:2008年12月27日 0時0分
[RPG][ハーンマスター][西洋史]『ハーンワールド/ハーンマスター』コミュ二ティの管理人をしています。
そういえば、こちらでの告知はまだでした!
僕はソーシャルネットワーキングサイトmixiにて、汎用ファンタジー世界設定集『ハーンワールド』と、『ハーンワールド』を専門に扱ったファンタジーRPGのルールシステム『ハーンマスター』を楽しむためのコミュニティの管理人をしております。
まだあまり動きがない状況ではありますが、mixiのアカウントを持っている人は、是非とも加入してみて下さい。これから盛り上げていきましょう。
・『ハーンワールド/ハーンマスター』コミュ二ティ(ソーシャルネットワーキングサイトmixi内)
http://mixi.jp/view_community.pl?id=3635094
『ハーンワールド』とは、N・ロビン・クロスビー氏のデザインしたワールドで、ヨーロッパの社会史をモチーフにした徹底的なリアル志向がウリです。とはいっても特定のルールシステムに依存しないので、難しくはないと思います(日本語版がサンセットゲームズから出版されています)。
汎用なので、d20システムやGURPSなどさまざまなルールに対応しています(バリアントルールが発表されています)。 詳しくは、こちらの「ハーンワールド案内」を見てもらえれば早いと思いますよ(PDFファイルですので、ご注意を)。
・ハーンワールド案内
http://www.sunsetgames.co.jp/rpg/harn/harnguide_from_lythia_com.pdf
『ハーンワールド/ハーンマスター』の特徴を簡潔にまとめると、以下のとおりとなります。
・13世紀ブリテン島をモティーフにした読みやすく、それでいて精緻極まりない設定。
・プレートテクトニクス理論や気候区分をきちんと押さえたワールド設計。
・徹底したリアル志向。それでいて、ハイ・ファンタジーの香り漂う気高き世界観。
・「牛泥棒を捕まえようとして死にかける」みたいな、泥臭い冒険が堪能できる、旧きよき感覚。純正泥臭ファンタジーと言いますか。
現在、日本語で読むことのできる、最上級クラスの世界設定ではないかと思います。
このハーンワールドを遊ぶためのルールシステムとして、『ハーンマスター』も製作され、邦訳も出ています。
追加ルールとして、『ハーンマスター・マジック』も出版されています。そろそろ、『ハーンマスター・レリジオン』が来るか(ウワサ)!?
僕は現在他のゲームも遊んでいるため、なかなかハーンにまで手が回らない状態ではありますが、『ハーンワールド/ハーンマスター』も、ゆっくりと楽しんでいきたいと思っております。
管理人は右も左もわからない初心者ですが、よいコミュニティにしていきたいと思っております。興味あるけどまだルール買ってない……な方も、原書バリバリの上級者の方も、どうぞよろしくお願い申し上げます。
【関連サイト】
・ハーン/サンセットゲームズ
http://www.sunsetgames.co.jp/rpg/harn/harn.htm
・サポートサイト
・TRPG.NET Wiki―ハーンワールド
http://hiki.trpg.net/wiki/?HarnWorld
・Harn/Columbia Games
http://www.columbiagames.com/cgi-bin/query/cfg/allharnitems.cfg
・Lythia.com
そういえば、『ウォーハンマーRPG』翻訳チームの阿李濱秀明さんよりジャン・クロード・シュミット『中世歴史人類学試論』というアナール学派第4世代に属すると言われる著者の本を教えてもらいましたが、こちらとか、かなり『ハーンワールド/ハーンマスター』にも使えそうですね。ちょっと値段は張りますが、チェックしてみたいところです。
- 作者: ジャン・クロードシュミット, Jean‐Claude Schmitt, 渡邊昌美
- 出版社/メーカー: 刀水書房
- 発売日: 2008/06
- メディア: 単行本
作者:Thorn
更新日:2008年12月27日 0時0分
[RPG][ハーンマスター]HARP+HARNを遊んできました。
そういえば今月頭に、ICE JAPANを旗揚げされ、『ロールマスター』日本語版の復刊を手がけたことで話題になったヌヌ@幻想遊戯さん、『ハーンマスター』日本語版翻訳者の田沼貴弘さんたちと、『ハーンワールド』を遊んできました。
・ICE JAPAN
http://japan.ironcrown.com/index.php?page=igames/IntroRM
システムは『ハープ・ライト』日本語版。名作『ロールマスター』の簡易版という装いながら、なかなかどうして奥深いRPGです。
『ハープ・ライト』は、『ダンジョンズ&ドラゴンズ』の第3版以降の精密志向と、『ロールマスター』の持っていたキャラクターメイキングの奥深さと「痛打表」の面白さを併せ持ったゲームです。
「痛打表」とは、武器の攻撃ロールである一定以上の値を出すと振ることのできる表で、ダメージのほかに、とっても痛そうな描写がついてくるというものです。
例えば、「切り裂き痛打表」で118を振ると……。
激しい斬撃によって動脈を切断。血が激しく噴き出し、ひどく苦しみつつ死んでゆく。38打点。5ラウンド麻痺。毎ラウンド4点出血。5ラウンドのうちに死亡。
というこのうえなくリアルで痛そうな描写が「ルールによって」与えられるというわけです!
素晴らしいでしょっ!!(力説)
この『ハープ・ライト』が汎用ICE社のサイトから無料でダウンロードできますので、ぜひとも落としてみて下さい。
なお、以下の写真はイラストがツボだった『ハープ・ライト』の原書です。
・HARP LITE 日本語版(Japanese PDFs HARP Lite in Japanese)
http://shop.ironcrown.com/index.php?main_page=product_info&cPath=120&products_id=685
シナリオは、ハーン島西部のカンデイ王国を舞台に、宿屋や娼館めいた教会での情報収集、領地代官との交渉、山賊やガルグーン(『ハーン』世界でのオーク。なんと卵生!)との戦いなど、バラエティ豊かな構成のシナリオとなりました。
汎用システム、汎用ワールドで遊んだわけですが、非常にうまくマッチしたように思えます。奥行きのあるワールドでリアル志向のシステムを遊ぶと達成感や満足度が違いますね。
ちなみに、『ハーン』世界は情報量が多いので敷居が高いように思われがちですが、プレイヤーをやるうえでは、『ハーンワールド』のみで情報は事足りたように思えます。読み込めば読み込むほど味が出てくるシステム&ワールドではないかと思いました。
個人的にワールドで面白かったのは、「荘園」の扱いでした。西欧中世史で真っ先に教えられるのが「荘園」についてですが、不思議とファンタジーRPGでの言及は少ないですね。これを正面から扱っているのって、ハーンくらいかもしれません。
もっとも、荘園についての解説サプリメントである『ハーンマナー』が未訳なので、そのぶんは、『中世ヨーロッパの農村の生活』などの資料を傍らに、「Harn.jp」でサポートしている情報をサポートとして活用しながら遊んでみるのがよいかもしれません。
とにかく、リアルで絶大に面白かった。『ハーン』の奥深さを感じました。
皆さんもぜひ、『ハープ・ライト』や『ハーン』世界を遊んでみて下さいまし。
作者:Thorn
更新日:2008年12月27日 0時0分
[ウォーハンマーRPG]新作あれこれ
『ウォーハンマーRPG』関連の新作が2点、12月末に発売されます。
1つ目はアンソニー・レイノルズの小説『渾沌のエンパイア』。訳には翻訳チームの待兼音二郎さんが参加しています。地を這い泥水を啜り混沌の化け物に脳髄をかち割られる、これこそが中世暗黒時代であり、ファンタジーですよ!(力説)
プレビューを、こちらで読むことができます。冒頭69ページを立ち読みできてしまうわけですね。この分量、サービスしすぎ(笑)
2つ目は、『ナルンの高炉』。キャンペーン「呪われし道」の棹尾を飾るに相応しい力作です。
翻訳は、『アルトドルフの尖塔』に引き続き定木大介さん。原書を読んでいますが、もちろん、前半3分の1には詳細なナルンの設定が載っています。これはヴェネツィアを思わせるちょっと変わった街のつくりで、必見です。砲術大学校の部分は『ウォーハンマー・コンパニオン』ともリンクしていますよ。
新しい叙事詩、ここに完結! 太古の悪がめぐらす策謀を知り、とある独立不羈の冒険者集団が、エンパイアに仇なす混沌の暗黒勢力の前に立ちはだかった。その勇者たちとは果たしては誰か? もちろん君と君の仲間たちだ!
『ナルンの高炉』は「呪われし道」キャンペーンの最終章である。思えば、じつに長い道のりだった。『ミドンヘイムの灰燼』で混沌の裏をかき、『アルトドルフの尖塔』においては数多の陰謀をくじいた。しかし、オールド・ワールドに阿鼻叫喚の地獄を現出せしむるチャンスが、今いちど混沌に与えられたのである。ナルンに建ち並ぶ銃砲製造工場は空に向かってもうもうたる黒煙を吐き出しているが、その足もとでは、混沌による汚染の、避けがたい臭気が立ち込めている。
【目次】
ナルンの街案内
第1章 3つめの欠片
第2章 さらばアルトドルフ
第3章 ライク河遡上
第4章 ナルンに渦巻く恐怖と憎悪
第5章 調査
第6章 新兵器と地下ナルン
第7章 仮面舞踏会
第8章 阿鼻叫喚の巷
ナルンの高炉 (ウォーハンマーRPG 冒険シナリオ) (ウォーハンマーRPG冒険シナリオ)
- 作者: ロバート・J.シュワルブ, Robert J. Schwalb, 定木大介
- 出版社/メーカー: ホビージャパン
- 発売日: 2008/12/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
年末も『ウォーハンマーRPG』の進撃は止まりません。ぜひ一緒にシーンを盛り上げていきましょう!
作者:Thorn
更新日:2008年12月24日 0時0分
[SF]ボーン・レガシー
『ウォーハンマーRPG』翻訳チームの待兼音二郎さんが、小説『ボーン・レガシー』三部作を翻訳されました。なのでご紹介ー! 映画『ボーン・アイデンティティ』、『ボーン・スプレマシー』、『ボーン・アルティメタム』をもとにした小説になります。
翻訳チームの面々は幅広く活躍しています。応援してやって下さいまし!
- 作者: エリック・ヴァンラストベーダー, ロバートラドラム, Eric Van Lustbader, Robert Ludlum, 三角和代, 崎浜祐子, 待兼音二郎
- 出版社/メーカー: ゴマブックス
- 発売日: 2008/12/02
- メディア: 文庫
- 作者: エリック・ヴァンラストベーダー, ロバートラドラム, Eric Van Lustbader, Robert Ludlum, 三角和代, 崎浜祐子, 待兼音二郎
- 出版社/メーカー: ゴマブックス
- 発売日: 2008/12/02
- メディア: 文庫
- 作者: エリック・ヴァンラストベーダー, ロバートラドラム, Eric Van Lustbader, Robert Ludlum, 三角和代, 崎浜祐子, 待兼音二郎
- 出版社/メーカー: ゴマブックス
- 発売日: 2008/12/02
- メディア: 文庫
作者:Thorn
更新日:2008年12月24日 0時0分
[RPG][イベント][D&D]HJコンで『D&D』第4版のダンジョンマスターをしてきました。
12/20の『ウォーハンマーRPG』オンリーコンベンションは参加できなかったのですが(皆勤記録が崩れてしまった……)翻訳チームの鈴木康次郎さんの話によれば、かなり盛況だったとのことでした。オールド・ワールドらしいブラックユーモアに満ち満ちていて素晴らしかったそうです。羨ましい!
一方の僕は、12/21のホビージャパン主催『D&D』第4版発売記念コンベンションの本格卓でDMしてきました。
大盛況、盛り上がった次第。
いきなり8レベルということでしたが、プレイヤーの方々は手堅く運用されていた印象を受けました。
積極的に仲間をかばいに行ったパラディンが一人死にかけたくらいで、バランスは良好といった感触でした。DM的には、雑魚の扱いが素晴らしい! スケルトン凶悪すぎ!
それと、技能チャレンジを生かしたシナリオが素敵でした。ダンジョンのロケーションもシナリオの情景描写が何気なくリリカルでかなりツボでした。
シナリオやデータ担当のいしかわさんと翻訳チームの柳田さん、細かいご質問に答えて下さり、ありがとうございました。
自分的にはかなり「手ごたえ」を感じたイベントになりました。
第4版の『フォーゴトン・レルム・プレイヤーズ・ガイド』もささっと入手。ジェナシとドラウがステキ!
フォーゴトン・レルム・プレイヤーズ・ガイド (ダンジョンズ&ドラゴンズ第4版サプリメント)
- 作者: ロブハインソー, ローガンボナー, エリック・L.ボイド, ロバート・J.シュワルブ, グレッグビルスランド, Rob Heinsoo, Eric L. Boyd, Robert J. Schwalb, Logan Bonner, Greg Bilsland, 鶴田慶之, D&D日本語版翻訳チーム
- 出版社/メーカー: ホビージャパン
- 発売日: 2008/12/26
- メディア: 大型本
作者:Thorn
更新日:2008年12月24日 0時0分
[RPG][イベント][D&D]GFコンで『D&D』第4版のダンジョンマスターをしてきました。
12/23には東京は神田の損保会館で開催されました第135回ゲーマーズ・フィールドコンベンションにゲストでお招きいただき、『ダンジョンズ&ドラゴンズ』第4版のダンジョンマスターをしてきました。
拙宅に参加された方のうち、第3.5版経験者は1人(1回のみ)。『クラシックD&D』を知っているという人は2人(さほど遊ばず)。
残りはまったくの『D&D』初めてという方々でした。布教し甲斐があります! というか責任重大でした。
いくつかシナリオとキャラクターを持っていったのですが、プレイヤーさんを見て、今回は初心者向けにチューンされたものを使用することに。
シナリオは簡単に言うと、
「塔の街」シャーンに、一旗あげようとやってきた野心溢れる英雄(の卵)たちは、からんできたコボルドたちを退治した。すると、彼らはコグス地区を荒らしまわっていた賞金首だったということが判明。
PCたちはその腕前を、タラシュク氏族のカーコロ(リプレイのキャラクター)というアーティフィサーに見込まれ、モルグレイヴ大学で手に入れた怪しい地図を片手に、シャーンの地下深く、ダカーン帝国の遺跡を探索することに……。
といった感じでした。
セッション時間は11:40〜15:00と、『D&D』を遊ぶにはやや短めでしたので、遭遇は工夫しました。雑魚と制御役を大目に出し「ダレる」事態にならないようにした次第。
遭遇は4回(そのうち1回は回避)。途中で2レベルに上昇させました。第4版のレベルアップの指針(遭遇10回でレベルアップ)はややきつすぎるように思えますので、DM次第でこのあたり工夫してもよいと思いました。
それに、技能チャレンジも1回行ないました。先日のいしかわさんのシナリオを参考に、作成したものでした。もし失敗したらマグマ・ビーストが現われていました(笑) ぎりぎりで出ませんでしたが。
時間ぴったりにうまく終了。
そもそもミニチュアを使ってタクティカルバトルをすることに慣れていなかった方が多かったので、新鮮に見えたようで好評をいただくことができたようです。
近くでは友野詳さんが『シルバーレインRPG』のゲームマスターをされていました。大変盛り上がっているようで、傍目にも楽しそうでした。また、岡田篤弘さんも『ウォーハンマーRPG』のゲームマスターをされていました。なんと『ウォーハンマーRPG』卓は、卓のほとんどがルールブックを持っていたり、社会思想社版のゲームマスター・スクリーンを持参されていたり、オールド・ワールドへの愛に溢れた仕様でした。
セッション終了後のトークショーでは、主にこれからの仕事について、少しお話させていただきました。それについては、もう少し近くなりましたら、詳しくブログでも告知させていただこうかと思っています。
作者:Thorn
更新日:2008年12月24日 0時0分
[日本文学][神話]『宙返り』と『金毘羅』
「笙野頼子ばかりどっと読む」のPanzaさんが、大江健三郎の『宙返り』を読んで、応答エントリを書いてくださいました。『金毘羅』との対比が興味深いです。
グローバリズムと現代思想との関係性を考える際にこぞって謳われる「世界宗教」という言葉は、どうも怪しくて仕方がないと私は思っています。世界宗教という括りを設けるだけで、例えばフセインとホメイニの違いすらわからなくなるのでは、と思うのです。
こうした状況にも通じる、かなり同時代的な問題系について考えて下さってます。ぜひご覧になって下さい。
少なくともこの時代にものを考えるのであれば、おそらく『宙返り』は非常に大事な手がかりになるのではないでしょうか。
作者:Thorn
更新日:2008年12月24日 0時0分
[SF][英米文学][J・G・バラード]更新されない〈今ここ〉へ/J.G.バラード『クラッシュ』書評
以前、ニューウェーヴ/スペキュレイティヴ・フィクションのサイト「Speculative Japan」に、「書評――ディッシュのいわゆる『神曲』三部作について」を寄せて下さった渡邊利道さん(id:wtnbt)が、今回は、「更新されない〈今ここ〉へ/J.G.バラード『クラッシュ』書評」を書いて下さいました。
・「更新されない〈今ここ〉へ/J.G.バラード『クラッシュ』書評」
http://speculativejapan.net/?p=73
前書きにも書きましたが、意外とバラードについての批評的密度の濃い言説は少ないのです。
ぜひ、『クラッシュ』評に触れ、テクノロジカル・ランドスケープの彼岸を垣間見て下さい!
- 作者: J.G.バラード, J.G. Ballard, 柳下毅一郎
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2008/03/24
- メディア: 文庫
作者:Thorn
更新日:2008年12月18日 0時0分
[向井豊昭][神話]向井豊昭さんから新作が送られてきた!
向井豊昭さんは今年の6月30日に亡くなりました。
向井作品については、なんどもこのブログに書いています。タグの[向井豊昭]を見てみてください。あるいはWikipediaではすばらしく詳細な解説がなされています。
さすが向井豊昭。あの世から新作を届けてくれるとは、『アルベマス』のときのフィリップ・K・ディックみたいだぜ!
詳しく書きますね。
〈新ひだか文藝〉第3号に収められている「ぺ、ぺ、ぺ、ぺ、ぺ、ぺ」という短編が、その新作です。
向井さんが、生前、同誌に原稿を寄せられ、ついでに私のことを〈新ひだか文藝〉編集の桑島さんに「本が出たら、ぜひ送ってください」と言伝てをして下さっていたのでした。
これはさすがに驚きました。
どう考えてもこれ、実力が足りず日本SF評論賞に落っこちた僕への、向井さんからの「喝」じゃないですか!
〈新ひだか文藝〉とは、北海道の新ひだか町が運営する文藝雑誌で、年1回発刊されているようです。
かつては〈静内文芸〉という名前だったのですが、市町村合併によって町の名前が変わったので、雑誌の名前も変わったみたいです。
いただいたお手紙には「人口36000の小さな町ですが」とありましたが、北海道の人口13000のさらに小さな町の出の身からすると(笑)、ここまで文藝熱が盛り上がっている町というのはとても羨ましく思えます。
同誌に「わっはっはっはっは 向井豊昭さんを悼む」と、力のこもった追悼文(これもよかった!)を寄せられている嵐大樹さんによれば、これまでも向井さんは同誌に作品を発表してこられたのこと。
知らなかった!
向井さんは、アイヌの教育に関わった経験から得た問題意識を軸に、アイヌに関した作品を多数、発表してきました(東北についての話もありますが、ここでは便宜上脇においておきます)。
「ぺ、ぺ、ぺ、ぺ、ぺ、ぺ」は、そのなかでも、知里幸恵の『アイヌ神謡集』――つまりは神話――の問題に深く切り込んだ野心作です。
文学の効能のひとつとして、「神話の復権」が重要な課題であると僕は考えてきました。僕がRPGやSF、ヒロイックファンタジーなどに深く関わっているのも、こうした「神話」(と歴史)の問題について考えるためにほかなりません(そのことは、少しずつ作品を通して伝えていけたらと思っています)。
そんななか、知里幸恵の問題が提示されたというわけです。ある意味、『怪道をゆく』に収められた、「熊平軍太郎の舟」の問題系が、さらに推し進められたと見てよいでしょう。鎌田哲哉の「知里真志保の闘争」にも取り上げられた、知里真志保と知里幸恵の関係への言及にもどこかしら通じる、「近代」への深い問題意識も垣間見えます。
優れた(ドゥルーズ的な意味での)マイナー文学は、個別のマイノリティの声に留まってはいけないと、僕は考えています。つまり、ワーキングプアに苦しみながらネットカフェ難民を強いられている社会的なマイノリティがいたとしましょう。アイヌの問題と、ワーキングプアの問題は、一見違うように見えます。むろん、相容れないところも多いでしょう。
しかしながら両者は、社会的に疎外された者という括りでは共通しているのは確かでしょう。その声を拾い上げること、左翼的にではなくあくまでも文学的にスポットを当てること、それこそが必要なのではないかと思えてなりません。
いささか書きすぎました。「ぺ、ぺ、ぺ、ぺ、ぺ、ぺ」のラスト近辺の印象的な箇所を抜き出しましょう。
ぺ、ぺ、ぺ、ぺ、ぺ、ぺ……
樹液は耳の奥にも流れ、響いていた。それはユーカラの響きとは、まったく違う響きだった。人がこの世で言葉を使う以前の、樹液そのものの響きなのだった。
ほんのりと笑みが浮かぶ。探しに探した宝物を拾おうとするかのように、風来の体が前に折れ、音とたてて廊下に膝を突いた。
あとはどうぞ、ご自分の眼で確かめて下さい。
以下、〈新ひだか文藝〉の問い合わせ先になります。
奥付には編集者の方の連絡先が書かれていましたが、個人の住所や電話番号をWebにあげるのはどうかと思うので、〈新ひだか文藝〉刊行委員会の連絡先を記しておきます。
056-0019
北海道日高郡新ひだか町静内青柳町2-2-1
(静内図書館内)新ひだか文藝刊行委員会
TEL 0146-42-4212
FAX 0146-42-5150
メールアドレスなどの記載はありませんでした。奥付によると、頒価は1000円となっております。
なお、向井さんの作品以外の収録作も一通り拝見しました。
なんでしょう、こう、どれも……非常に感慨深いものを感じました。
おせじじゃないですよ。
ナマの声というか。舞台となっている北海道の、各々の土地の息吹みたいなものを感じます。筆致は素朴なものながら、その背後には生きることに対する誠実さがにじみ出ているような作品が多く、作品の巧拙といった出来を越えて楽しめたということは書き添えておきます。手記やエッセイも、興味深いものが多かったです。
少なくとも文学の世界には、きちんとじっくり考えた声が含まれている。それがわかっただけでも僕にとって収穫だったのでした。
作者:Thorn
更新日:2008年12月18日 0時0分
[SF][英米文学]クリストファー・プリースト SFという形式
東條慎生(id:CloseToTheWall)さんがすばらしいクリストファー・プリースト論をニューウェーヴ/スペキュレイティヴ・フィクションのサイト「Speculative Japan」へ寄稿して下さいましたので、こちらでもご紹介させていただきます。
プリーストの傑作『魔法』の本質に肉薄する力作です。必見!
・「クリストファー・プリースト SFという形式」
http://speculativejapan.net/?p=71:title=
- 作者: クリストファープリースト, Christopher Priest, 古沢嘉通
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2005/01
- メディア: 文庫
- 作者: クリストファープリースト, Christopher Priest, 古沢嘉通
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1995/12
- メディア: 単行本
作者:Thorn
更新日:2008年12月13日 0時0分
[フランス文学][アラン・ロブ=グリエ][映画]快楽の漸進的横滑り
ロブ=グリエの映画。
Youtube掲載分は海賊版というよりも、予告編のように一部分の紹介だと理解しましたのでご紹介します。
日本ではVHSは未発売、イベント上映された程度という代物ですが、幸いなことに日本語でスチール写真つきシネ・ロマン(脚本)を読むことができます。
とはいっても、普通「脚本」という言葉から想像されるものよりも、かなり違った書き方になっているのですけれども……。スクリプトの地の文まで、カメラ・アイなんですよ!
- 作者: 平岡篤頼, アラン・ロブ=グリエ
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1977/10
- メディア: ?
古書価はやや高騰しているので、図書館で探すのが吉でしょうか。時間を費やす価値はあります。
詳しくは語りませんが、いまこれを観るからこそ、掴み取ることのできる何かがある、と僕は確信しています。
主演のアニセー・アルヴィナとオルガ・ジョルジュ・ピコが美しい。
作者:Thorn
更新日:2008年12月12日 0時0分
[時事][雑感][SF]結果発表
第4回日本SF評論賞の受賞作が公開されました。
http://www.sfwj.or.jp/hyoron.html
ご覧になったらわかるのですが、今回は敗退しました。
原因はただひとつ、僕の完全な力不足です。
負けたことによって、自分には何が足りないかがはっきりしたので、じっくりと、そのあたりを強化していく所存です。それとともに、今月に出る〈SFマガジン〉に掲載予定の選評を熟読し、勉強させていただくつもりです。
選考委員の先生方をはじめ、賞に関わられたすべての方々に対し、厚くお礼を申し上げます。
応援をいただいた方々に関しましては、ご期待に添うことができず、申し訳ありませんでした。
しかしながら、ジャンルを横断することで、自分の関わる仕事すべてに新しい風を吹き入れたいという想いはまるで揺らぎません。いや、さらに熱く燃えてきました。
どうぞ、今後とも暖かく見守っていただけましたら幸いです。
作者:Thorn
更新日:2008年12月12日 0時0分
[西洋史]ハプスブルク帝国の情報メディア革命―近代郵便制度の誕生
『ハプスブルク帝国の情報メディア革命―近代郵便制度の誕生』を楽しむ。『傭兵の二千年史』の菊池良生の2008年の新刊だ。
どこから掘り出してきたのかわからない謎の資料で、郵便と交通という立場で古代ローマ時代から近代まで、郵便と道路の系譜学を延々と語る。とりわけ、菊池の専門であるドイツ三十年戦争期は圧巻。
垣間見える未訳の資料が秀逸で、そのアウトラインを聞くだけでも読む価値はある。
いや、面白すぎでしょこれ。
かつて、ローマの道路について少し調べたことがあるが、あまりのテーマの遠大さにしり込みしたことをよく憶えている。道路ひとつとっても、めちゃくちゃ奥が深いのだ。
それゆえに、菊池の切り口はガイドラインとして非常に役に立つ。今までありそうでなかった観点だ。
宣伝というわけではないけれども、この本を読みながら、『ウォーハンマー・コンパニオン』の第3章、交易路と交易のルールの部分をつい思い返してしまった。『コンパニオン』の交易ルールは、ボードゲーム的に使ってしまう場合が多いと思うが、工夫次第でいくらでも味付けはできるのだろう。
『ウォーハンマーRPG』の「伝書」、それに「街道巡視員」は本当に辛い仕事だと思いました(笑)
作者:Thorn
更新日:2008年12月26日 15時0分
[RPG][ハーンマスター][西洋史]『ハーンワールド/ハーンマスター』コミュ二ティの管理人をしています。
そういえば、こちらでの告知はまだでした!
僕はソーシャルネットワーキングサイトmixiにて、汎用ファンタジー世界設定集『ハーンワールド』と、『ハーンワールド』を専門に扱ったファンタジーRPGのルールシステム『ハーンマスター』を楽しむためのコミュニティの管理人をしております。
まだあまり動きがない状況ではありますが、mixiのアカウントを持っている人は、是非とも加入してみて下さい。これから盛り上げていきましょう。
・『ハーンワールド/ハーンマスター』コミュ二ティ(ソーシャルネットワーキングサイトmixi内)
http://mixi.jp/view_community.pl?id=3635094
『ハーンワールド』とは、N・ロビン・クロスビー氏のデザインしたワールドで、ヨーロッパの社会史をモチーフにした徹底的なリアル志向がウリです。とはいっても特定のルールシステムに依存しないので、難しくはないと思います(日本語版がサンセットゲームズから出版されています)。
汎用なので、d20システムやGURPSなどさまざまなルールに対応しています(バリアントルールが発表されています)。 詳しくは、こちらの「ハーンワールド案内」を見てもらえれば早いと思いますよ(PDFファイルですので、ご注意を)。
・ハーンワールド案内
http://www.sunsetgames.co.jp/rpg/harn/harnguide_from_lythia_com.pdf
『ハーンワールド/ハーンマスター』の特徴を簡潔にまとめると、以下のとおりとなります。
・13世紀ブリテン島をモティーフにした読みやすく、それでいて精緻極まりない設定。
・プレートテクトニクス理論や気候区分をきちんと押さえたワールド設計。
・徹底したリアル志向。それでいて、ハイ・ファンタジーの香り漂う気高き世界観。
・「牛泥棒を捕まえようとして死にかける」みたいな、泥臭い冒険が堪能できる、旧きよき感覚。純正泥臭ファンタジーと言いますか。
現在、日本語で読むことのできる、最上級クラスの世界設定ではないかと思います。
このハーンワールドを遊ぶためのルールシステムとして、『ハーンマスター』も製作され、邦訳も出ています。
追加ルールとして、『ハーンマスター・マジック』も出版されています。そろそろ、『ハーンマスター・レリジオン』が来るか(ウワサ)!?
僕は現在他のゲームも遊んでいるため、なかなかハーンにまで手が回らない状態ではありますが、『ハーンワールド/ハーンマスター』も、ゆっくりと楽しんでいきたいと思っております。
管理人は右も左もわからない初心者ですが、よいコミュニティにしていきたいと思っております。興味あるけどまだルール買ってない……な方も、原書バリバリの上級者の方も、どうぞよろしくお願い申し上げます。
【関連サイト】
・ハーン/サンセットゲームズ
http://www.sunsetgames.co.jp/rpg/harn/harn.htm
・サポートサイト
・TRPG.NET Wiki―ハーンワールド
http://hiki.trpg.net/wiki/?HarnWorld
・Harn/Columbia Games
http://www.columbiagames.com/cgi-bin/query/cfg/allharnitems.cfg
・Lythia.com
そういえば、『ウォーハンマーRPG』翻訳チームの阿李濱秀明さんよりジャン・クロード・シュミット『中世歴史人類学試論』というアナール学派第4世代に属すると言われる著者の本を教えてもらいましたが、こちらとか、かなり『ハーンワールド/ハーンマスター』にも使えそうですね。ちょっと値段は張りますが、チェックしてみたいところです。
- 作者: ジャン・クロードシュミット, Jean‐Claude Schmitt, 渡邊昌美
- 出版社/メーカー: 刀水書房
- 発売日: 2008/06
- メディア: 単行本
作者:Thorn
更新日:2008年12月26日 15時0分
[RPG][ハーンマスター]HARP+HARNを遊んできました。
そういえば今月頭に、ICE JAPANを旗揚げされ、『ロールマスター』日本語版の復刊を手がけたことで話題になったヌヌ@幻想遊戯さん、『ハーンマスター』日本語版翻訳者の田沼貴弘さんたちと、『ハーンワールド』を遊んできました。
・ICE JAPAN
http://japan.ironcrown.com/index.php?page=igames/IntroRM
システムは『ハープ・ライト』日本語版。名作『ロールマスター』の簡易版という装いながら、なかなかどうして奥深いRPGです。
『ハープ・ライト』は、『ダンジョンズ&ドラゴンズ』の第3版以降の精密志向と、『ロールマスター』の持っていたキャラクターメイキングの奥深さと「痛打表」の面白さを併せ持ったゲームです。
「痛打表」とは、武器の攻撃ロールである一定以上の値を出すと振ることのできる表で、ダメージのほかに、とっても痛そうな描写がついてくるというものです。
例えば、「切り裂き痛打表」で118を振ると……。
激しい斬撃によって動脈を切断。血が激しく噴き出し、ひどく苦しみつつ死んでゆく。38打点。5ラウンド麻痺。毎ラウンド4点出血。5ラウンドのうちに死亡。
というこのうえなくリアルで痛そうな描写が「ルールによって」与えられるというわけです!
素晴らしいでしょっ!!(力説)
この『ハープ・ライト』が汎用ICE社のサイトから無料でダウンロードできますので、ぜひとも落としてみて下さい。
なお、以下の写真はイラストがツボだった『ハープ・ライト』の原書です。
・HARP LITE 日本語版(Japanese PDFs HARP Lite in Japanese)
http://shop.ironcrown.com/index.php?main_page=product_info&cPath=120&products_id=685
シナリオは、ハーン島西部のカンデイ王国を舞台に、宿屋や娼館めいた教会での情報収集、領地代官との交渉、山賊やガルグーン(『ハーン』世界でのオーク。なんと卵生!)との戦いなど、バラエティ豊かな構成のシナリオとなりました。
汎用システム、汎用ワールドで遊んだわけですが、非常にうまくマッチしたように思えます。奥行きのあるワールドでリアル志向のシステムを遊ぶと達成感や満足度が違いますね。
ちなみに、『ハーン』世界は情報量が多いので敷居が高いように思われがちですが、プレイヤーをやるうえでは、『ハーンワールド』のみで情報は事足りたように思えます。読み込めば読み込むほど味が出てくるシステム&ワールドではないかと思いました。
個人的にワールドで面白かったのは、「荘園」の扱いでした。西欧中世史で真っ先に教えられるのが「荘園」についてですが、不思議とファンタジーRPGでの言及は少ないですね。これを正面から扱っているのって、ハーンくらいかもしれません。
もっとも、荘園についての解説サプリメントである『ハーンマナー』が未訳なので、そのぶんは、『中世ヨーロッパの農村の生活』などの資料を傍らに、「Harn.jp」でサポートしている情報をサポートとして活用しながら遊んでみるのがよいかもしれません。
とにかく、リアルで絶大に面白かった。『ハーン』の奥深さを感じました。
皆さんもぜひ、『ハープ・ライト』や『ハーン』世界を遊んでみて下さいまし。
作者:Thorn
更新日:2008年12月26日 15時0分
[ウォーハンマーRPG]新作あれこれ
『ウォーハンマーRPG』関連の新作が2点、12月末に発売されます。
1つ目はアンソニー・レイノルズの小説『渾沌のエンパイア』。訳には翻訳チームの待兼音二郎さんが参加しています。地を這い泥水を啜り混沌の化け物に脳髄をかち割られる、これこそが中世暗黒時代であり、ファンタジーですよ!(力説)
プレビューを、こちらで読むことができます。冒頭69ページを立ち読みできてしまうわけですね。この分量、サービスしすぎ(笑)
2つ目は、『ナルンの高炉』。キャンペーン「呪われし道」の棹尾を飾るに相応しい力作です。
翻訳は、『アルトドルフの尖塔』に引き続き定木大介さん。原書を読んでいますが、もちろん、前半3分の1には詳細なナルンの設定が載っています。これはヴェネツィアを思わせるちょっと変わった街のつくりで、必見です。砲術大学校の部分は『ウォーハンマー・コンパニオン』ともリンクしていますよ。
新しい叙事詩、ここに完結! 太古の悪がめぐらす策謀を知り、とある独立不羈の冒険者集団が、エンパイアに仇なす混沌の暗黒勢力の前に立ちはだかった。その勇者たちとは果たしては誰か? もちろん君と君の仲間たちだ!
『ナルンの高炉』は「呪われし道」キャンペーンの最終章である。思えば、じつに長い道のりだった。『ミドンヘイムの灰燼』で混沌の裏をかき、『アルトドルフの尖塔』においては数多の陰謀をくじいた。しかし、オールド・ワールドに阿鼻叫喚の地獄を現出せしむるチャンスが、今いちど混沌に与えられたのである。ナルンに建ち並ぶ銃砲製造工場は空に向かってもうもうたる黒煙を吐き出しているが、その足もとでは、混沌による汚染の、避けがたい臭気が立ち込めている。
【目次】
ナルンの街案内
第1章 3つめの欠片
第2章 さらばアルトドルフ
第3章 ライク河遡上
第4章 ナルンに渦巻く恐怖と憎悪
第5章 調査
第6章 新兵器と地下ナルン
第7章 仮面舞踏会
第8章 阿鼻叫喚の巷
ナルンの高炉 (ウォーハンマーRPG 冒険シナリオ) (ウォーハンマーRPG冒険シナリオ)
- 作者: ロバート・J.シュワルブ, Robert J. Schwalb, 定木大介
- 出版社/メーカー: ホビージャパン
- 発売日: 2008/12/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
年末も『ウォーハンマーRPG』の進撃は止まりません。ぜひ一緒にシーンを盛り上げていきましょう!
作者:Thorn
更新日:2008年12月23日 15時0分
[SF]ボーン・レガシー
『ウォーハンマーRPG』翻訳チームの待兼音二郎さんが、小説『ボーン・レガシー』三部作を翻訳されました。なのでご紹介ー! 映画『ボーン・アイデンティティ』、『ボーン・スプレマシー』、『ボーン・アルティメタム』をもとにした小説になります。
翻訳チームの面々は幅広く活躍しています。応援してやって下さいまし!
- 作者: エリック・ヴァンラストベーダー, ロバートラドラム, Eric Van Lustbader, Robert Ludlum, 三角和代, 崎浜祐子, 待兼音二郎
- 出版社/メーカー: ゴマブックス
- 発売日: 2008/12/02
- メディア: 文庫
- 作者: エリック・ヴァンラストベーダー, ロバートラドラム, Eric Van Lustbader, Robert Ludlum, 三角和代, 崎浜祐子, 待兼音二郎
- 出版社/メーカー: ゴマブックス
- 発売日: 2008/12/02
- メディア: 文庫
- 作者: エリック・ヴァンラストベーダー, ロバートラドラム, Eric Van Lustbader, Robert Ludlum, 三角和代, 崎浜祐子, 待兼音二郎
- 出版社/メーカー: ゴマブックス
- 発売日: 2008/12/02
- メディア: 文庫
作者:Thorn
更新日:2008年12月23日 15時0分
[RPG][イベント][D&D]HJコンで『D&D』第4版のダンジョンマスターをしてきました。
12/20の『ウォーハンマーRPG』オンリーコンベンションは参加できなかったのですが(皆勤記録が崩れてしまった……)翻訳チームの鈴木康次郎さんの話によれば、かなり盛況だったとのことでした。オールド・ワールドらしいブラックユーモアに満ち満ちていて素晴らしかったそうです。羨ましい!
一方の僕は、12/21のホビージャパン主催『D&D』第4版発売記念コンベンションの本格卓でDMしてきました。
大盛況、盛り上がった次第。
いきなり8レベルということでしたが、プレイヤーの方々は手堅く運用されていた印象を受けました。
積極的に仲間をかばいに行ったパラディンが一人死にかけたくらいで、バランスは良好といった感触でした。DM的には、雑魚の扱いが素晴らしい! スケルトン凶悪すぎ!
それと、技能チャレンジを生かしたシナリオが素敵でした。ダンジョンのロケーションもシナリオの情景描写が何気なくリリカルでかなりツボでした。
シナリオやデータ担当のいしかわさんと翻訳チームの柳田さん、細かいご質問に答えて下さり、ありがとうございました。
自分的にはかなり「手ごたえ」を感じたイベントになりました。
第4版の『フォーゴトン・レルム・プレイヤーズ・ガイド』もささっと入手。ジェナシとドラウがステキ!
フォーゴトン・レルム・プレイヤーズ・ガイド (ダンジョンズ&ドラゴンズ第4版サプリメント)
- 作者: ロブハインソー, ローガンボナー, エリック・L.ボイド, ロバート・J.シュワルブ, グレッグビルスランド, Rob Heinsoo, Eric L. Boyd, Robert J. Schwalb, Logan Bonner, Greg Bilsland, 鶴田慶之, D&D日本語版翻訳チーム
- 出版社/メーカー: ホビージャパン
- 発売日: 2008/12/26
- メディア: 大型本
作者:Thorn
更新日:2008年12月23日 15時0分
[RPG][イベント][D&D]GFコンで『D&D』第4版のダンジョンマスターをしてきました。
12/23には東京は神田の損保会館で開催されました第135回ゲーマーズ・フィールドコンベンションにゲストでお招きいただき、『ダンジョンズ&ドラゴンズ』第4版のダンジョンマスターをしてきました。
拙宅に参加された方のうち、第3.5版経験者は1人(1回のみ)。『クラシックD&D』を知っているという人は2人(さほど遊ばず)。
残りはまったくの『D&D』初めてという方々でした。布教し甲斐があります! というか責任重大でした。
いくつかシナリオとキャラクターを持っていったのですが、プレイヤーさんを見て、今回は初心者向けにチューンされたものを使用することに。
シナリオは簡単に言うと、
「塔の街」シャーンに、一旗あげようとやってきた野心溢れる英雄(の卵)たちは、からんできたコボルドたちを退治した。すると、彼らはコグス地区を荒らしまわっていた賞金首だったということが判明。
PCたちはその腕前を、タラシュク氏族のカーコロ(リプレイのキャラクター)というアーティフィサーに見込まれ、モルグレイヴ大学で手に入れた怪しい地図を片手に、シャーンの地下深く、ダカーン帝国の遺跡を探索することに……。
といった感じでした。
セッション時間は11:40〜15:00と、『D&D』を遊ぶにはやや短めでしたので、遭遇は工夫しました。雑魚と制御役を大目に出し「ダレる」事態にならないようにした次第。
遭遇は4回(そのうち1回は回避)。途中で2レベルに上昇させました。第4版のレベルアップの指針(遭遇10回でレベルアップ)はややきつすぎるように思えますので、DM次第でこのあたり工夫してもよいと思いました。
それに、技能チャレンジも1回行ないました。先日のいしかわさんのシナリオを参考に、作成したものでした。もし失敗したらマグマ・ビーストが現われていました(笑) ぎりぎりで出ませんでしたが。
時間ぴったりにうまく終了。
そもそもミニチュアを使ってタクティカルバトルをすることに慣れていなかった方が多かったので、新鮮に見えたようで好評をいただくことができたようです。
近くでは友野詳さんが『シルバーレインRPG』のゲームマスターをされていました。大変盛り上がっているようで、傍目にも楽しそうでした。また、岡田篤弘さんも『ウォーハンマーRPG』のゲームマスターをされていました。なんと『ウォーハンマーRPG』卓は、卓のほとんどがルールブックを持っていたり、社会思想社版のゲームマスター・スクリーンを持参されていたり、オールド・ワールドへの愛に溢れた仕様でした。
セッション終了後のトークショーでは、主にこれからの仕事について、少しお話させていただきました。それについては、もう少し近くなりましたら、詳しくブログでも告知させていただこうかと思っています。
作者:Thorn
更新日:2008年12月23日 15時0分
[日本文学][神話]『宙返り』と『金毘羅』
「笙野頼子ばかりどっと読む」のPanzaさんが、大江健三郎の『宙返り』を読んで、応答エントリを書いてくださいました。『金毘羅』との対比が興味深いです。
グローバリズムと現代思想との関係性を考える際にこぞって謳われる「世界宗教」という言葉は、どうも怪しくて仕方がないと私は思っています。世界宗教という括りを設けるだけで、例えばフセインとホメイニの違いすらわからなくなるのでは、と思うのです。
こうした状況にも通じる、かなり同時代的な問題系について考えて下さってます。ぜひご覧になって下さい。
少なくともこの時代にものを考えるのであれば、おそらく『宙返り』は非常に大事な手がかりになるのではないでしょうか。
作者:Thorn
更新日:2008年12月23日 15時0分
[SF][英米文学][J・G・バラード]更新されない〈今ここ〉へ/J.G.バラード『クラッシュ』書評
以前、ニューウェーヴ/スペキュレイティヴ・フィクションのサイト「Speculative Japan」に、「書評――ディッシュのいわゆる『神曲』三部作について」を寄せて下さった渡邊利道さん(id:wtnbt)が、今回は、「更新されない〈今ここ〉へ/J.G.バラード『クラッシュ』書評」を書いて下さいました。
・「更新されない〈今ここ〉へ/J.G.バラード『クラッシュ』書評」
http://speculativejapan.net/?p=73
前書きにも書きましたが、意外とバラードについての批評的密度の濃い言説は少ないのです。
ぜひ、『クラッシュ』評に触れ、テクノロジカル・ランドスケープの彼岸を垣間見て下さい!
- 作者: J.G.バラード, J.G. Ballard, 柳下毅一郎
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2008/03/24
- メディア: 文庫
作者:Thorn
更新日:2008年12月17日 15時0分
[向井豊昭][神話]向井豊昭さんから新作が送られてきた!
向井豊昭さんは今年の6月30日に亡くなりました。
向井作品については、なんどもこのブログに書いています。タグの[向井豊昭]を見てみてください。あるいはWikipediaではすばらしく詳細な解説がなされています。
さすが向井豊昭。あの世から新作を届けてくれるとは、『アルベマス』のときのフィリップ・K・ディックみたいだぜ!
詳しく書きますね。
〈新ひだか文藝〉第3号に収められている「ぺ、ぺ、ぺ、ぺ、ぺ、ぺ」という短編が、その新作です。
向井さんが、生前、同誌に原稿を寄せられ、ついでに私のことを〈新ひだか文藝〉編集の桑島さんに「本が出たら、ぜひ送ってください」と言伝てをして下さっていたのでした。
これはさすがに驚きました。
どう考えてもこれ、実力が足りず日本SF評論賞に落っこちた僕への、向井さんからの「喝」じゃないですか!
〈新ひだか文藝〉とは、北海道の新ひだか町が運営する文藝雑誌で、年1回発刊されているようです。
かつては〈静内文芸〉という名前だったのですが、市町村合併によって町の名前が変わったので、雑誌の名前も変わったみたいです。
いただいたお手紙には「人口36000の小さな町ですが」とありましたが、北海道の人口13000のさらに小さな町の出の身からすると(笑)、ここまで文藝熱が盛り上がっている町というのはとても羨ましく思えます。
同誌に「わっはっはっはっは 向井豊昭さんを悼む」と、力のこもった追悼文(これもよかった!)を寄せられている嵐大樹さんによれば、これまでも向井さんは同誌に作品を発表してこられたのこと。
知らなかった!
向井さんは、アイヌの教育に関わった経験から得た問題意識を軸に、アイヌに関した作品を多数、発表してきました(東北についての話もありますが、ここでは便宜上脇においておきます)。
「ぺ、ぺ、ぺ、ぺ、ぺ、ぺ」は、そのなかでも、知里幸恵の『アイヌ神謡集』――つまりは神話――の問題に深く切り込んだ野心作です。
文学の効能のひとつとして、「神話の復権」が重要な課題であると僕は考えてきました。僕がRPGやSF、ヒロイックファンタジーなどに深く関わっているのも、こうした「神話」(と歴史)の問題について考えるためにほかなりません(そのことは、少しずつ作品を通して伝えていけたらと思っています)。
そんななか、知里幸恵の問題が提示されたというわけです。ある意味、『怪道をゆく』に収められた、「熊平軍太郎の舟」の問題系が、さらに推し進められたと見てよいでしょう。鎌田哲哉の「知里真志保の闘争」にも取り上げられた、知里真志保と知里幸恵の関係への言及にもどこかしら通じる、「近代」への深い問題意識も垣間見えます。
優れた(ドゥルーズ的な意味での)マイナー文学は、個別のマイノリティの声に留まってはいけないと、僕は考えています。つまり、ワーキングプアに苦しみながらネットカフェ難民を強いられている社会的なマイノリティがいたとしましょう。アイヌの問題と、ワーキングプアの問題は、一見違うように見えます。むろん、相容れないところも多いでしょう。
しかしながら両者は、社会的に疎外された者という括りでは共通しているのは確かでしょう。その声を拾い上げること、左翼的にではなくあくまでも文学的にスポットを当てること、それこそが必要なのではないかと思えてなりません。
いささか書きすぎました。「ぺ、ぺ、ぺ、ぺ、ぺ、ぺ」のラスト近辺の印象的な箇所を抜き出しましょう。
ぺ、ぺ、ぺ、ぺ、ぺ、ぺ……
樹液は耳の奥にも流れ、響いていた。それはユーカラの響きとは、まったく違う響きだった。人がこの世で言葉を使う以前の、樹液そのものの響きなのだった。
ほんのりと笑みが浮かぶ。探しに探した宝物を拾おうとするかのように、風来の体が前に折れ、音とたてて廊下に膝を突いた。
あとはどうぞ、ご自分の眼で確かめて下さい。
以下、〈新ひだか文藝〉の問い合わせ先になります。
奥付には編集者の方の連絡先が書かれていましたが、個人の住所や電話番号をWebにあげるのはどうかと思うので、〈新ひだか文藝〉刊行委員会の連絡先を記しておきます。
056-0019
北海道日高郡新ひだか町静内青柳町2-2-1
(静内図書館内)新ひだか文藝刊行委員会
TEL 0146-42-4212
FAX 0146-42-5150
メールアドレスなどの記載はありませんでした。奥付によると、頒価は1000円となっております。
なお、向井さんの作品以外の収録作も一通り拝見しました。
なんでしょう、こう、どれも……非常に感慨深いものを感じました。
おせじじゃないですよ。
ナマの声というか。舞台となっている北海道の、各々の土地の息吹みたいなものを感じます。筆致は素朴なものながら、その背後には生









